元職員

2008
講談社
初めて訪れたタイ。団体職員として働く男は、バンコクで暮らす日本人にミントという美しい女性を紹介される。滞在中彼女と時間を過ごすことになったのだが、楽しい旅の合間、合間に日本での「忘れたい」出来事が頭をよぎる。魔が差して、最初にくすめたのはわずか数百円だったのに、今では…。眠らない街・バンコクで、人の欲、興奮、エゴを描く犯罪小説。
この作品の取材で、バンコクに行きました。取材といっても、吉田さんは、写真を撮ったり、メモを取ったりといった取材らしいことはほとんどしません。ただ、街を歩き、そこに暮らす人と話をします。バンコクでは、民族衣装を着て記念写真を撮ったり、タイ式マッサージに悶絶したり、タイスキ食べたりムエタイ観に行ったりしました。修学旅行のような楽しい観光旅行でしたが、いつ取材されていたのでしょうか?

(講談社 S)

『元職員』

吉田 修一  
定価:1,365円(税込)
講談社