女たちは二度遊ぶ
2006
角川書店
角川書店
ナンパして連れ込んだ後、そのまま居座りわられ、しかも掃除も料理も何もしない『どしゃぶりの女』。居酒屋で酩酊状態にある電車の中で見かけたうっとりするような美女のあとをつける『夢の女』。その他に『自己破産の女』や『平日公休の女』などとタイトルが付いた、まるで「出会わなかったような出会い」をした女たちを、回想する連作短編集。恋愛小説では決して取り上げられることのない、記憶の片隅に取り残されたような女たちとの、儚い時間を小説へと昇華させている。
(角川書店 Y)