最後の息子
1999
文藝春秋
文藝春秋
ゲイバーを経営するオカマの閻魔ちゃんの家に転がり込んだ“ぼく”。ほどなくして、ビデオカメラでその暮らしを撮影するようになる。収められたのは、愛されちゃってる日やへべれけの日、やけに寂しい日などなど。とはいえ基本は、昼過ぎに起きて読書や散歩三昧という「体調の良い病人」のようなヒモ生活。たまに元ガールフレンドとデートしたり、恋人を欺いたり、プチ家出を敢行したり。そんな日々を、ぼくはただただビデオで見返している…。他に九州・長崎を舞台にした『破片』、『Water』を収録。
(文藝春秋 M)