愛に乱暴

2013
新潮社
これは私の、私たちの愛のはずだった……。夫の不実を疑い、姑の視線に耐えられなくなった時、桃子は密かな衝動に身を委ね、×××××を手にするのだが――。デビュー以来一貫して、「人が誰かと繋がること」を追究してきた著者が、かつてない強度で斬り込む女性の業火。夫婦とは何か、家とは何か、妻が欲しかった言葉とは何か、そして本当に騙していたのは一体誰なのか?
担当編集者「ここだけの話」
装丁は吉田さんと打合せた結果、デヴィット・リンチの「ブルー・ベルベット」をイメージしたものになりました。もっともこの小説は、あの映画よりも、さらに深く個人の魂を掘り進み、さらに優しい作者の幅みたいなものが出ています。主人公・桃子について「最初、内面がよくわからなかった。だから書くと嘘になるので、桃子がなぜあんなことをするのか、心理に触れなかったら、余計に怖さが出た」と吉田さん。そんな怖い桃子に、読者はどんどん感情移入していき、ついには一緒に追い詰められているような、すぐ隣りで応援しているような不思議な按配になっていきます。僕は読みながら二度、声を挙げました。いろんな意味でやられますよ、この小説には。

(新潮社 K)

『愛に乱暴』

吉田 修一  
定価:1,680円(税込)
新潮社
TW

『為愛狂亂』

吉田修一
臺灣東販
books.com.tw
KR

『사랑에 난폭』

요시다 슈이치
은행나무
kyobobook.co.kr