春、バーニーズで

2004
文藝春秋
聖蹟桜ヶ丘に暮らす筒井は、妻とその連れ子、そして義母と暮らしていた。ある日買い物に出かけた新宿のバーニーズで、かつての同棲相手であるオカマと遭遇するのだが。あれから数年、『最後の息子』の主人公・ぼくが家庭を持ち、妻や息子と暮らす日々の中でふと頭に浮かぶ「あの時、こうしていなかったら」という思いや、いつもと違う時間を描く連作短編集。他に恋人と楽園のイメージを語り合ったひとときを回想する短編『楽園』を収録。
『春、バーニーズで』は芥川賞受賞第一作として書き始めた小説で、デビュー作の『最後の息子』とも作品世界がつながっています。黒字に銀色の装幀、キャッチフレーズは「小説を、贈る。」、隠しテーマは「もうひとつの時間」…。シンプルだけれど奥行きがあって、吉田さんの魅力が凝縮された一冊です。西島秀俊&寺島しのぶ主演で映画にもなったんですよ。楽しかったですね。きのう見た夢のようです。

(文藝春秋 Y)

『春、バーニーズで』

吉田 修一  
定価:520円(税込)
文春文庫

『春、バーニーズで』
 [単行本]

吉田 修一  
定価:1,200円(税込)
文芸春秋
KR

『거짓말의 거짓말』

요시다 슈이치
MEDIA2.0
kyobobook.co.kr
TW

『春天,相遇在巴尼斯百貨』

吉田 修一  
麥田
books.com.tw